始まりつつある地域の更新
渋谷道玄坂周辺まちづくり協議会における対象エリアは、下地図に示している様に、渋谷駅に近い商業・業務系エリアのみならず、円山町。神泉町といった比較的住宅が多いエリアも含むかたちで構成されています。
そのなかで、渋谷駅にも近い道玄坂二丁目地区は、ハチ公広場や道玄坂、文化村通りなどにも面するかたちで拡がる、非常に優れた立地性にありながら、古い建物が多く存在し建て替えもあまり進んでおらず、地区内の活力等の低下や防災性・環境面についても懸念が多いエリアとなっています。
そうした中で、現在、文化村通り側では、ドンキホーテ店舗跡地を含めたエリアで「(仮称)道玄坂二丁目開発計画」の工事が行われており、また道玄坂の中程あたりでは、再開発事業の計画が進められており、それ以外にもいくつかの開発が検討され始めている状況であり、当地区におけるまちの将来像を見据えたまちづくりルールの具体化が必要となってきているものと言えます。
課題解決+未来思考
まちづくりルールの具体化を考えていくにあたっては、更なるにぎわいづくりや災害に強い安全安心なまちなど、地区内における現状の課題等を解消しつつ、また例えば、オンディマンド型など車交通のあり方などもこれから大きな変化等があるものと考えられることから、道玄坂における未来思考的なまちを実現していくべくいろいろな新たなビジョンなども取り込みつつ、検討を行っていく必要があると言えます。
なお、交通ネットワークに関しては、渋谷のまちを同心円上につないでいく「回遊を強化するネットワーク構想(リング道路)」など、歩行者ネットワークも含めた同心円状の回遊性向上は重要であると考えられます。
アフターコロナも踏まえ
更に、ウィズコロナ、アフターコロナも踏まえたまちづくりとして、テレワークの進展にも呼応するかたちで起こっている、働く場と居住の場の融合として職住近接のニーズの高まりは、まちに必要な用途・機能についての見直しが求められることになっていくと考えられます。また、店舗等の商業・にぎわい施設が集積する都市空間のあり方として、新しい生活様式にも対応できるようなオープンスペースや街路空間等の柔軟な活用など、今後のまちづくりを考えていく上で、こうした新たな要素・側面等への対応・検討も必要になっていくものと考えられ、まちの将来像・ルールづくりのなかに取り込んでいくべきものになっていくものと考えられます。
住民、企業等の幅広い参加と連携を !
こうしたまちの将来像・ルールづくりにあたっては、協働型でのまちづくりの実践が非常に重要と考えられます。地域に関わっている、あるいは関わりたいと考えている、住民、企業、団体等の方々の幅広い参加と連携が行われていき、また基礎自治体としての渋谷区からの協力・支援等を得ながら、道玄坂における将来像づくりを進めることが出来ればと考えております。!